【心臓手術を受けたくないあなたに】上田先生が解説

【心臓手術を受けたくないあなたに】上田先生が解説

【インタビューブログ】切らずに治す?今どきの心臓手術と患者さんへのメッセージ

はじめに

「手術は怖い」「できれば切りたくない」――そんな思いを抱える患者さんは少なくありません。今回は、鹿児島大学病院 心臓血管外科の医師に、最近の手術の進歩や患者さんへの思いを伺いました。


Q. 切らずに治せる方法はありますか?

上田医師:
必ずしも胸やお腹を大きく開けなくてもできる治療があります。たとえば、カテーテルを使った大動脈弁置換術(TAVI)や腹部大動脈瘤に対するステントグラフト内挿術です。ただし、すべての患者さんに適応できるわけではありません。検査で適応を確認し、年齢や体への負担を含めて相談しながら治療方針を決めます。


Q. 昔より手術は安全になっている?

上田医師:
はい、昔より安全になっています。画像診断が進歩し、術前に詳細な手術計画が立てられるようになりました。全国のデータベースをもとに手術リスクを計算できるようになり、危険が高い手術は避ける判断もできます。こうした工夫で、より安全に手術を行えるようになっています。


Q. 術後がつらそうで嫌です…

上田医師:
確かに手術ですので痛みや苦痛はゼロではありません。特に数日は強く出ますが、時間とともに和らぎ、1〜2週間で日常生活に戻れる方が多いです。大切なのは、病気を放置して将来さらに苦しい状態にならないようにすることです。早期の痛みは一時的なものと考えていただければと思います。


Q. 低侵襲手術は実際どうなの?

上田医師:
低侵襲手術は小さな傷で行うため、美容面でも負担が少なく、特に若い方には良い選択肢です。回復も早く、早期に社会復帰できます。ただし、これも検査結果で適応を確認してから判断します。


Q. 痛みが怖いという人へ

上田医師:
初めての手術は誰でも怖いものです。しかし鎮痛法も進歩しており、痛みに合わせた薬を組み合わせることでコントロールできます。遠慮なく痛みを伝えていただければ、私たちができる限り和らげるお手伝いをします。


最後に

突然「手術が必要です」と言われ、不安を抱えている方も多いと思います。手術は人生で何度も経験するものではありませんし、初めてならなおさら不安です。私たちは手術が必要な方に対して、安全に行える方法を日々追求しています。迷いや不安がある方は、ぜひ当科にご相談ください。

 

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